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サッカーにおいて「どれだけ走ったか」は、選手のパフォーマンスやチーム戦術を語るうえで欠かせない要素の一つです。
実際、プロの試合では1試合あたりの走行距離が10kmを超えることも珍しくなく、そのデータは戦術の意図や選手の役割を映し出す重要な指標となっています。
この記事では、サッカー走行距離に関する基本情報から、ポジション別の違い、プレミアリーグなどのトップ選手が記録した走行距離最高の1試合データ、メッシ選手の特異な走行スタイルまで、幅広く解説していきます。
また、正確な走行距離を測定する方法や、実際に使われている測定器、スマートフォンと連携できる走行距離アプリなども紹介。
さらに、Jリーグやプレミアリーグなどの走行距離ランキング、チーム別の傾向も紹介し、データから見えてくるプレースタイルの違いや戦術の特徴にも触れていきます。

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走行距離平均だけで選手を評価するのではなく、その質や背景を読み解く視点を持つことで、サッカー観戦の見方がより深まるはずです。
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サッカー選手の平均的な走行距離とポジションごとの差
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走行距離の測定方法や使用される測定器の種類
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プレミアリーグなどでの具体的な走行距離データと記録
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チーム戦術や選手の役割と走行距離との関係
サッカー選手の走行距離とは?その平均と実態

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1試合あたりの走行距離平均はどれくらい?
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ポジション別に異なる走行距離
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ゴールキーパーの意外な運動量
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データが示す戦術の傾向
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メッシの特異なプレースタイル
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チーム別の走行距離ランキングを紹介
1試合あたりの走行距離平均はどれくらい?
サッカー選手の1試合あたりの走行距離は、おおよそ10kmから11km程度とされています。この数値は多くのプロリーグや国際大会でのデータに基づいており、トップレベルの試合ではこの範囲内に収まることが一般的です。

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平均が10km前後となる理由は、サッカーが90分間ほぼ途切れることなくプレーされるうえ、攻守の切り替えが頻繁で選手がピッチ全体をカバーする必要があるからです。
また、走行距離にはジョギングや歩行も含まれるため、すべてが全力疾走ではありません。
体力の使い方や戦術への適応も距離に影響を与えます。
例えば、Jリーグの選手の多くは1試合で9km〜11kmを記録しており、欧州主要リーグ(プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエAなど)でもほぼ同様の数値が報告されています。
特に中盤の選手は走行距離が長くなる傾向にあり、12kmを超えるケースも珍しくありません。
一方で、走行距離が多ければ多いほど良いわけではありません。むしろ、無駄なく効率よく動けるかどうかが重要です。
そのため、単に平均距離を見るだけでなく、どのようなプレーで距離が生まれているかにも注目する必要があります。
ポジション別に異なる走行距離
サッカーでは、選手のポジションによって1試合あたりの走行距離が大きく異なります。その背景には、求められる役割や動き方の違いがあるからです。
もっとも走行距離が長くなるのは、ミッドフィールダー、特にボランチやセンターミッドフィールダー。
攻守の中心としてピッチのあらゆるエリアに関わるため、平均で11km〜13km程度の移動が発生します。
サイドバックやサイドハーフも走行距離が比較的多く、約10km〜12kmが目安。
これはサイドの上下動を繰り返すプレースタイルの影響によるもので、特に攻撃に積極的に参加する選手ほど距離が伸びる傾向があります。
一方で、センターバックやフォワードは比較的短めで、7km〜10kmが平均値となります。
センターバックは自陣でのポジショニングやカバーリングが中心であり、スプリントよりも位置取りの精度が重視されます。

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フォワードは動きの緩急が重要で、無駄な動きを避けつつチャンスの場面では一気に加速するスタイルが一般的です。
ゴールキーパーに関しては最も少なく、試合によっては4km〜5km程度にとどまることもあります。
ただし、現代のゴールキーパーはビルドアップや前線への対応も求められており、以前よりも移動距離が増加しています。
このように、ポジションごとに求められるプレーが異なるため、走行距離の「多さ」がそのまま評価に直結するとは限りません。
重要なのは、それぞれの役割に応じた質の高い走りができているかどうかです。
ゴールキーパーの意外な運動量
ゴールキーパーは一般的に「走らないポジション」と思われがちですが、実際には予想以上に動いています。
最近のプロサッカーでは、ゴールキーパーの走行距離が1試合あたり4km前後に達することも珍しくありません。

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その背景には、現代サッカーの進化があります。
かつてのゴールキーパーは主にゴールエリア内でのプレーが中心でしたが、現在は状況に応じてペナルティエリアの外まで積極的に飛び出す「スイーパーキーパー」の役割を担うケースが増えています。
これにより、守備範囲が広がり、移動距離も自然と増加しているのです。
たとえば、Jリーグでは過去に1試合で8km以上走ったゴールキーパーも確認されています。これは一部のフィールドプレーヤーと同等、あるいはそれ以上の数値とも言えます。
また、ビルドアップの際には足元の技術を使ってパス回しに加わることもあり、動きの質も従来より複雑になっています。
一方で、必要以上に動きすぎると守備のポジショニングが乱れるリスクもあるため、無駄な動きは避けなければなりません。運動量と同時に、的確な判断力と集中力が求められるポジションでもあるのです。
このように見ていくと、ゴールキーパーも試合を通じてかなりの距離を動いており、もはや「じっとしている選手」とは言い切れない存在になってきています。
データが示す戦術の傾向
試合中の走行距離データは、チームの戦術傾向を理解する上で重要な手がかりになります。
単に「たくさん走ったかどうか」ではなく、「どのような走り方をしているのか」が戦術を映し出す鏡となっているのです。
たとえば、走行距離が多いチームはハイプレス(高い位置から相手にプレッシャーをかける戦術)を採用している傾向があります。
横浜F・マリノスやサガン鳥栖のように、攻守の切り替えが速く、全体でアグレッシブに動くスタイルのチームは、試合あたりのチーム合計走行距離が110km〜120km以上に及ぶことも。
一方、川崎フロンターレのように走行距離がリーグ内で少ないチームでも、ボール保持率が高く、効率的なパスワークで相手を崩すスタイルで勝利を重ねています。
この場合、移動距離そのものは短くても、ポジショニングやパスコースの確保といった「走らなくても優位に立てる工夫」がなされているのが特徴です。

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また、データを見れば選手個人のプレースタイルも浮かび上がってきます。
ミッドフィールダーの多くは距離を稼ぐ役割を担いがちですが、中には走行距離が少なくともゴールやアシストで試合を決定づける選手もいます。
ただし、数字だけに頼って評価を決めてしまうと、戦術の意図や選手の役割を見落とす可能性があります。
データはあくまで一つの材料として、試合の映像や流れと組み合わせて判断することが大切です。
このように、走行距離データを読み解くことで、戦術の特徴やチームの狙いをより深く理解することができるようになります。
メッシの特異なプレースタイル
リオネル・メッシ選手は、走行距離が少ないことで知られる珍しいタイプのフォワードです。
一般的なサッカー選手が1試合で10km前後を走るのに対し、メッシ選手はおよそ7〜8km程度。ときにはゴールキーパーよりも少ない距離でプレーすることもあります。

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このスタイルには明確な戦略があります。メッシ選手は常に全力で走り回るのではなく、歩きながらピッチ全体を観察しています。
相手ディフェンスのわずかなズレや隙を探し、決定的な場面でだけ一気に加速してゴールやアシストにつなげるのです。
この「観察からの爆発的な動き」が彼の武器であり、効率的にプレーするための選択とも言えます。
また、彼のプレースタイルはチーム戦術にも大きな影響を与えます。
守備の局面では他の選手がカバーし、メッシ選手が攻撃に専念できるよう構成されているチームが多く存在します。たとえばアルゼンチン代表やパリ・サンジェルマンでは、彼の能力を最大限に活かすため、守備面の負担を軽減する仕組みが取られていました。
このようなスタイルには当然メリットだけでなくリスクもあります。守備に人数を割けなくなるため、全体の守備バランスを崩す可能性があるのです。
しかし、それを補って余りある結果を残してきたからこそ、彼のプレーは多くの監督から信頼されているとも言えるでしょう。
メッシ選手のプレーを見る際には、単なる走行距離ではなく、「いつ・どこで・なぜ動いているのか」に注目することで、より深い理解が得られるはずです。
チーム別の走行距離ランキングを紹介

出典:Jリーグ公式
Jリーグ公式サイトでは、毎試合ごとのチーム走行距離(平均)が「チームスタッツ」に掲載されています。2025年シーズンの上位チームは以下の通り。出典:Jリーグ公式
順位 | チーム | 1試合平均走行距離 |
---|---|---|
1位 | 柏レイソル、セレッソ大阪 | 121km |
3位 | アルビレックス新潟 | 120km |
4位 | 東京ヴェルディ、京都サンガF.C. | 119km |
6位 | 浦和レッズ | 118km |
7位 | FC東京、町田ゼルビア、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、ファジアーノ岡山、アビスパ福岡 | 117km |
… | … | … |
最下位 |
川崎フロンターレ |
112km |
このランキングから分かるように、柏レイソルとセレッソ大阪はともに1試合で平均121km走っており、攻守にわたる激しいハイプレス戦術や展開力が走行距離の高さにつながっていると推察できます。一方で、川崎フロンターレは112kmとリーグ最少ですが、これはポゼッション重視の戦術による“効率的な省エネ”なプレースタイルを反映しているといえるでしょう。
つまり、チームごとの戦術やスタイルにより、走行距離には顕著な違いが出るのです。
“多く走る=強い”ではなく、それぞれの戦術に沿った質の高い運動量が求められていることが、こうしたデータから読み取れます。
サッカー選手の走行距離の測定と記録方法

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走行距離を測定する主な手法とは
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GPSなどの走行距離測定器
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スマホで使える走行距離アプリ
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プレミアリーグの走行距離:プレーヤー分析
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走行距離の1試合あたり最高の記録とは
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走行距離ランキングから見える選手像
走行距離を測定する主な手法とは
サッカー選手の走行距離は、現在は複数の方法で正確に測定されています。特にプロの現場では、選手のパフォーマンスを科学的に把握するために、テクノロジーの活用が欠かせません。
まず最も一般的なのが、GPS測定による方法です。詳しくは後述しますが、選手が専用のウェアやベストの中にGPSデバイスを装着し、試合中の移動距離や速度、スプリント回数などをリアルタイムで記録します。
次に挙げられるのが、スタジアムに設置されたトラッキングカメラによる測定。
天井やスタンドに複数のカメラを設置し、選手の動きを自動で追跡・解析します。映像ベースのため、選手がデバイスを装着する必要がないというメリットがあります。
特にFIFA主催大会や欧州トップリーグなどでは標準装備になりつつあります。
他にも、スパイクやすね当て、インナーウェアに小型チップを組み込む方法もあります。

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たとえば、アディダスが開発した「miCoach SPEED CELL」はスパイクの内部に埋め込むタイプで、過去には広く話題になりました。ただし、これらは現在主流のGPS測定と比べると精度やリアルタイム性においてやや劣る傾向があります。
このように、選手の走行距離を正確に把握するには、用途や環境に応じて最適な測定手法を選ぶ必要があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、実際の現場では複数の手法を組み合わせて活用するケースも増えてきています。
GPSなどの走行距離測定器
現在のサッカー界では、GPSを活用した専用デバイスが走行距離測定の主流となっています。中でも代表的なのが、オーストラリアのCatapult(カタパルト)社が提供する「オプティムアイS5」です。

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この測定器は、選手が「デジタルブラジャー」と呼ばれるスポーツ用インナー(胸部サポートベスト)の背中に装着する形式で、位置情報、速度、加速度、スプリント回数など多岐にわたるデータをリアルタイムで記録します。
特に、ピッチ全体を縦横無尽に動くミッドフィールダーなどの運動量を数値で把握するには特に有効。
また、GPSだけでなく慣性計測装置(IMU)や加速度センサー、心拍モニターなどが一体となっているモデルもあり、走行距離に加えてフィジカル負荷や選手の疲労傾向までも詳細に分析することが可能です。
この種の測定器は、Jリーグ、プレミアリーグ、ラ・リーガなどのプロクラブでも導入が進んでおり、練習や試合後のパフォーマンス分析やリカバリーの計画にも役立てられています。
ただし、コスト面では決して安価とは言えず、チームの予算によっては導入が難しい場合もあります。アマチュア向けには機能を絞った比較的安価なGPSウォッチやトラッカーデバイスもありますが、プロと同レベルの精度を求めるのは難しい面もあります。
このように、GPS測定器は選手個人のコンディション管理や戦術分析に欠かせないツールであり、サッカーの「見えない努力」を数値化する重要な役割を果たしています。
スマホで使える走行距離アプリ
スマートフォンでも、専用センサーと連携して走行距離を計測できる利便性の高いアプリが増えています。
本格的に使いたい場合は、センサー付きのアプリがオススメです。
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Footbar:足に取り付けられるセンサーから、走行距離、平均速度、スプリント数、パスやシュート数まで測定できます。トレーニング履歴を保存し、セッションごとの比較や成長記録が確認できる点が強みですappletechlab.jp+7fl-ux.run-edge.com+7play.google.com+7。
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SOCCERBEE:専用GPSトラッカー「BEE」と連動し、走行距離、最高速度、スプリント回数、ヒートマップなどをリアルタイムで表示します。試合後には他ユーザーとの比較も可能ですrefsix.com+2apps.apple.com+2funfunfitness.jp+2。
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Joga GPS サッカー:スマホやスマートウォッチと連携し、移動距離、スプリント回数、カロリー、ヒートマップなどを記録できます。アプリ内のトレーニングコンテンツやペース分析機能も充実していますappletechlab.jp+5play.google.com+5funfunfitness.jp+5。
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これらはすべて無料または低価格で利用でき、アマチュアプレーヤーでも気軽に走行距離を可視化できるメリットがあります。
ただし、精度はプロ用GPSトラッカーに比べて劣るケースがあり、デバイスの装着方法やスマホのGPS性能によっては数値が安定しにくい可能性がある点は理解しておく必要があります。
プレミアリーグの走行距離:プレーヤー分析
プレミアリーグ公式サイトの「Distance covered(走行距離)」データをもとに、選手のスタミナと戦術的役割を分析します。

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シーズン総走行距離トップ選手
2023‑24シーズンでは、ニューカッスルMFのブルーノ・ギマランイス選手が423.09 kmを走破し、リーグ首位に輝いていますpremierleague.com+1football-observatory.com+1premierleague.com+1sports.yahoo.com+1。
2位はブライトンのパスカル・グロス選手(421.11 km)、3位はアーセナルのデクラン・ライス選手(412.96 km)という順位で、いずれも中盤の選手が上位を占めていますpremierleague.com。
このような中盤選手の走行距離が高いのは、攻守に関わる役割が広く、常にスペースをカバーしなければならない立場だからです。
1試合最大移動距離ランキング
1試合で最長距離を走った選手は、トッテナムMFのデヤン・クルゼフスキ選手で13.36 kmを記録しました(23年12月、エヴァートン戦)reddit.comsports.stackexchange.com。
同様にパスカル・グロス選手(13.31 km)、トマシュ・ソウチェク選手(約13.3 km)など、一試合の激しいハードワークが明らかな選手が並んでいます。
ここでも中盤の選手が多く名前を連ねており、このポジションがいかに「走り」で試合に影響を与えているかが浮き彫りになります。
中盤選手の代表例
さらに、公式の「Distance covered」ランキングでは中盤選手が目立ちますpremierleague.com+3premierleague.com+3premierleague.com+3。これはすべての選手を走行距離で並べた一覧で、上位層にはほぼ例外なく中盤の選手が入っており、その重要性がうかがえます。
補足データ:歩く割合・スプリント頻度
プレミアリーグでは距離だけでなく、移動の「質」も分析対象です。
たとえば、歩く割合ではアーセナルGKライア選手が114.9 kmと最も長く、速い移動ではファンデン・ヴェン選手が最高速度37.1 km/hを記録しました。出典:premierleague.com。
総括
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総走行距離トップ:ブルーノ・ギマランイス(423 km)出典:premierleague.com
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1試合最長距離:クルゼフスキ(13.36 km)
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中盤選手が軒並み高走行量:公式統計が裏付け
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移動の質にも注目が重要:歩行やスプリントの割合も分析可能
このように、走行距離は「誰がどれだけハードワークしているか」「戦術的にどう使われているか」を理解する上で非常に有効な指標となっています。
走行距離の1試合あたり最高の記録とは
1試合あたりの走行距離で最も高い記録は、プロレベルでは13kmを超えることもあります。特に欧州トップリーグでは、試合中にほとんど休むことなく走り続ける選手が存在します。
たとえば、プレミアリーグ2023-24シーズンでは、トッテナムのデヤン・クルゼフスキ選手が1試合で13.36kmを記録しました(エヴァートン戦)[出典:Premier League公式 “Which players covered the most distance in a match?”]。
これは同シーズンの最長距離であり、走行距離としては非常に稀な数値です。
このような記録が生まれる背景には、ポジションとチーム戦術が大きく関係しています。
クルゼフスキ選手のように中盤〜サイドでプレーする選手は、攻守両面で広範囲をカバーするため、自然と移動距離が伸びやすくなります。
また、トッテナムのような前線からのプレスを重視するチームでは、選手の走行量が戦術に組み込まれていることも影響しています。

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一方で、ただ距離が多ければよいというわけではありません。重要なのは「いつ、どの場面で、どう走るか」です。
たとえば、同じ13kmでも、ポジション取りのための小刻みな移動と、相手の背後を突くスプリントでは内容が異なります。
このように、1試合の走行距離記録には選手の運動量だけでなく、戦術理解力やプレーの質も含まれていると考えるとよいでしょう。
走行距離ランキングから見える選手像
走行距離ランキングは、選手のタイプやプレースタイルを知る手がかりになります。
とくに「どういった役割の選手が多く走っているのか」「どのような能力が求められるのか」が見えてきます。

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プレミアリーグの2023-24シーズンでトップだったのは、ニューカッスルのブルーノ・ギマランイス選手(423.09km)、次いでブライトンのパスカル・グロス選手(421.11km)など、いずれも中盤の選手たちでした[出典:Premier League公式 “Stats – Distance covered”]。
このことから、走行距離の多さは、単にスタミナがあるというだけでなく、試合中にどれだけ関与しているか、つまり攻守の切り替えやスペースのカバーにどれほど貢献しているかを示す指標になります。
また、これらの選手は単なる“走り屋”ではなく、パスの中継役、守備のサポート、攻撃の起点といった、複数のタスクをこなす「万能型」の選手であることが多いです。
プレー強度が高く、しかも90分間を通してその質を保てるのが特徴。
逆に、スプリント重視のフォワードや、一発の動きに集中するタイプの選手は、走行距離が少なめでも高い成果を出しているケースもあります。
そのため、距離の数値だけで選手を評価するのではなく、そのプレーの中身と合わせて見ていくことが大切です。
このように、走行距離ランキングは「運動量が多い選手」というだけでなく、「どんな役割を担っているか」「どんなプレースタイルか」を読み解くヒントになります。選手をより深く理解する材料として、非常に有効なデータです
サッカー選手の走行距離に関する総まとめ
この記事のポイントをまとめます。
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プロサッカー選手の1試合あたり平均走行距離は約10〜11kmとされている
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ミッドフィールダーは最も多く走り、11〜13kmが一般的な走行距離になる
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サイドバックやウィングは攻守に上下動が多く、10〜12km程度の移動が発生する
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フォワードやセンターバックは走行距離が比較的短く、7〜10kmが目安となる
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ゴールキーパーでも4〜5km前後を走ることがあり、近年は増加傾向にある
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現代のGKは「スイーパーキーパー」としてペナルティエリア外までカバーする
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メッシのように走行距離が少なくても決定力で勝負する選手も存在する
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チームの戦術によって選手や全体の走行距離に大きな違いが出る
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ハイプレスを重視するチームは全体で120km以上走ることもある
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ボール保持率の高いチームは短い走行距離で効率的な試合運びを行う
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走行距離の「長さ」だけでなく「いつ・どこで・どう動くか」が重要になる
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プレミアリーグでは13.36kmが1試合あたりの最高記録として報告されている
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GPSやトラッキングカメラを使って高精度で走行距離を測定している
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一般プレーヤーもアプリやウェアラブルデバイスで手軽に計測できる時代になった
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走行距離データからは選手の運動量だけでなく戦術的役割まで読み取ることができる