サッカー選手の走行距離とは?1試合の平均・ポジション別・最高記録を解説

サッカー選手の走行距離を解説するアイキャッチ画像。エンジ色の8番と11番の選手、白色の6番の選手が試合中に走る様子。1試合の平均走行距離・ポジション別の違い・最高記録を紹介。

こんにちは。サッカー小僧の作り方!運営者のSOOOOO(そー)です。

満員のスタジアムで公式戦をプレーするサッカー選手と走行シーン

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「サッカー選手は1試合で何kmくらい走るの?」「一番走るポジションはどこ?」「最高ではどれくらい走るの?」と気になったことはありませんか。

成人男子のトップレベルでは、90分間出場したフィールドプレーヤーが、1試合でおおむね10〜12km程度を移動します。ただし、実際の距離はポジションや試合展開などによって異なり、この数字には歩行やジョギングも含まれています。すべてを全力で走っているわけではありません。

さらに、サッカーの走行距離は、ポジション、出場時間、チーム戦術、試合展開、測定方法によって変わります。同じ10kmでも、攻守の切り替えを繰り返した10kmと、低い強度で移動した10kmでは、プレーの中身がまったく違うんですよね。

先に結論を言うと、走行距離は選手の運動量を知るための便利な指標ですが、距離だけで選手の良し悪しは決められません。この記事では、平均走行距離、ポジション別の違い、1試合の高い記録、Jリーグとプレミアリーグの公式データまで順番に見ていきます。

この記事でわかること
  • サッカー選手は1試合で平均何km走るのか
  • 一番走るポジションはどこか
  • 最高では1試合に何kmほど走るのか
  • Jリーグや海外リーグの公式データと、距離を見る際の注意点
目次

サッカー選手の走行距離とは?1試合の平均と実態

まずは「1試合で何km走るのか」という基本から確認します。平均値だけでなく、総走行距離と高速走行、スプリントなどの違いも押さえておくと、数字を誤解しにくくなります。

スタジアムで試合中にボールを追って走るサッカー選手たちの様子

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1試合あたりの走行距離はおおむね10〜12km

芝生の上でサッカーボールを蹴りながら走る選手の足元

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成人男子のトップレベルでは、90分間出場したフィールドプレーヤーの総走行距離は、おおむね10〜12km程度が一つの目安です。

ただし、全選手が必ずこの範囲に収まるわけではありません。ポジションやチーム戦術、ボール保持の状況、得点差、退場者の有無などによって変わります。また、途中交代や延長戦を含む試合では出場時間が異なるため、総走行距離を単純に比較することはできません。

平均が10km前後になる理由は、サッカーが90分間続くなかで、攻撃、守備、切り替え、ポジション修正を何度も繰り返す競技だからです。ボールから離れた場所でも、パスコースを作るために数m動いたり、相手の進路を消すために横へずれたりします。こうした小さな移動も積み重なるため、試合終了時には大きな距離になります。

一方で、走行距離には歩いている時間やゆっくりしたジョギングも含まれます。10kmのすべてを高い速度で走るわけではありません。そのため、総走行距離だけを見て「体力がある」「運動量が足りない」と判断するのは早く、高速走行距離やスプリント、加速・減速も合わせて見る必要があります。

確認するデータ わかること 注意点
総走行距離 試合全体でどれだけ移動したか 歩行や低速移動も含まれる
1分・90分あたりの距離 出場時間をそろえた運動量 短時間出場では数値が高くなる場合があり、フル出場の選手とは条件をそろえて比べる
高速走行距離 高い速度で動いた距離 速度区分は大会や測定サービスによって異なる
スプリント回数 設定された速度基準を超えた走行の回数 速度基準や最低継続時間の設定によって回数が変わる
加速・減速 速度を上げたり落としたりした回数や強度 総距離が短くても、急加速や急減速が多いと負荷が高くなる場合がある
ヒートマップ どのエリアで活動したか 役割やチームの配置と一緒に見る

同じ10kmを記録した2人でも、一人はボールを受けるための細かな位置調整が多く、もう一人は長いスプリントを何度も繰り返しているかもしれません。距離は同じでも、身体への負担や戦術的な役割は異なります。

走行距離とは別に、試合中の速い走りを表す指標として「スプリント回数」があります。サッカーのスプリントとは?回数の基準・ダッシュとの違いでは、Jリーグの計測基準や試合中のスプリントの役割を詳しく解説しています。

ポジション別に異なる走行距離

サッカーの試合でサイドラインをドリブルしながら駆け上がる選手

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サッカーでは、ポジションによって求められる範囲と動き方が異なります。そのため、1試合あたりの走行距離にも違いが表れます。

成人男子の試合を対象にした研究をまとめたレビューでは、センターミッドフィールダー、サイドミッドフィールダー、サイドバックの総走行距離が比較的長く、フォワードとセンターバックはやや短い傾向が示されています。

ポジション 複数研究をまとめた平均値 走行距離が生まれやすい理由
センターミッドフィールダー 約11.0km 攻撃と守備の両方に関わり、両局面をつなぐ
サイドミッドフィールダー 約10.9km 攻守で広い範囲を移動し、高速走行も求められる
サイドバック 約10.5km 守備対応に加えて攻撃参加も担う
フォワード 約10.1km 攻撃を主導し、短く高強度な動きを繰り返す
センターバック 約9.6km コンパクトな守備陣形を保つ位置取りが中心となる

出典:成人男子サッカーのポジション別要求をまとめた研究レビュー

上の数値は複数の研究をまとめた平均であり、すべてのリーグや選手にそのまま当てはまる固定値ではありません。フォーメーションや監督の指示によって、同じポジションでも役割は変わります。

FIFAが2022年ワールドカップを分析したデータでも、総走行距離は中央MFや守備的MFが長くなりやすく、センターバックは短くなりやすい傾向が確認されています。一方、サイドバック/ウイングバックやワイドMF・ワイドFWは、高強度走行やスプリントの比重が高くなりやすいのが特徴です。

つまり「一番走るポジションは?」と聞かれた場合、総走行距離では中央MFや守備的MFなど中盤が長くなりやすい、と考えるのが基本です。ただし、サイドの選手は上下動や高速走行が増えやすく、フォワードは総距離が中盤より短くても、背後への飛び出しや前線からのプレスなど決定的なスプリントが重要になります。

出典:FIFA Training Centre「What distances did various positions cover?」

ボランチに必要なのは、ひたすら走り回ることではありません。相手と味方の位置を見て、次にボールが来そうな場所へ先に動くことが重要です。ボランチの役割や向いている子の特徴を詳しく知りたい場合は、ボランチになる子の特徴と必要な能力も参考にしてください。

ポジションによる役割の違いをさらに整理したい方は、サッカーのポジションで上手い子がやる順番はあるのかもあわせて読むと、数字の背景がつかみやすくなります。

サッカーの試合で危険を察知し、飛び出してボールをセーブするゴールキーパー

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ゴールキーパーは、フィールドプレーヤーより総走行距離が短いポジションです。ただし、ゴール前で立ち続けているわけではなく、ボールの位置に合わせた細かな前後左右の移動や、背後のボールを処理するための飛び出し、ビルドアップ時の位置調整を繰り返します。

特に現代サッカーでは、チーム戦術によってペナルティーエリアの外まで出る「スイーパーキーパー」の役割を担うこともあります。距離の長さよりも、ボール、相手、味方の最終ラインを見ながら適切な位置を取れているかが重要です。ゴールキーパーの適性については、キーパーに選ばれる子の特徴と選考基準でも詳しく解説しています。

U-12年代の少年サッカーの試合でボールを追って走る選手たち

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小学生・中学生は、プロの10〜12kmと単純に比べないでください。育成年代では、年齢や大会によって試合時間、人数、ピッチサイズ、交代方法が異なります。たとえばU-12の8人制と成人の11人制・90分では条件が大きく違うため、同じ基準で「何km走るべき」と考えることはできません。

ピッチサイズの違いについては、大人用サッカーコートのサイズと少年サッカーとの違いも参考にしてください。

サッカー選手の1試合の最高走行距離は何km?

「最高では何km走るのか」は気になるところですが、ここは条件をそろえて見る必要があります。通常90分のリーグ戦と、延長戦を含む120分前後の試合では、同じ「1試合」の数字でも意味が違います。

通常90分のリーグ戦では13km台の公式記録がある

プレミアリーグをイメージした試合後、疲れた様子でベンチへ戻るサッカー選手たち

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Premier League公式の2025-26シーズン最終集計では、1試合の走行距離が最も長かったのはニューカッスルのブルーノ・ギマランイス選手です。2026年1月7日のリーズ戦で13.24kmを記録しました。

順位 選手 1試合走行距離 対戦相手 日付
1位 ブルーノ・ギマランイス 13.24km リーズ 2026年1月7日
2位 ベルナルド・シウバ 13.13km ノッティンガム・フォレスト 2026年3月4日
3位 パスカル・グロス 13.11km マンチェスター・シティ 2026年1月7日
4位 パスカル・グロス 13.09km チェルシー 2026年4月21日
5位 ベルナルド・シウバ 12.98km チェルシー 2026年1月4日

出典:Premier League公式「Who has run the furthest in the Premier League this season?」

13km台は、成人男子トップレベルの一般的な目安である10〜12kmを上回る高い記録です。ただし、これも「世界中のすべての90分試合で歴代最高」という意味ではなく、Premier Leagueが公式集計した2025-26シーズンの記録として捉える必要があります。

FIFAワールドカップでは16km台の公式記録がある

FIFAは、クロアチア代表のマルセロ・ブロゾヴィッチ選手が2022 FIFAワールドカップ準々決勝のブラジル戦で16.7kmを記録し、ワールドカップの1試合走行距離記録を更新したと紹介しています。

ただし、このブラジル戦は90分で0-0のあと延長戦へ入り、PK戦まで行われた試合です。つまり、16.7kmは「90分で走った距離」ではありません。

またFIFAの2026ワールドカップ最終集計では、ベルギー代表のティモシー・カスターニュ選手が大会の1試合最多となる16.29kmを記録しています。FIFAの最終集計ページでは、この16.29kmについて試合名や出場時間の条件までは示されていないため、90分の記録とも延長戦の記録とも決めつけず、大会公式の「1試合最多」として扱うのが安全です。

出典:FIFA「Marcelo Brozovićの走行距離記録」/FIFA「FIFA World Cup 2026 by the numbers」

「サッカー史上世界最高○km」と断定できない理由

今回確認できる公式データには、FIFAワールドカップや各リーグ・各シーズンの記録はありますが、全世界のすべての大会・リーグを同じ条件で集計した「サッカー史上の世界最高走行距離ランキング」は確認できません。

記録を比べるときは、数字だけを横並びにしないことが大切です。

  • 90分の試合か、延長戦を含むか
  • 選手が何分出場したか
  • 測定システムや解析設定が同じか
  • 総走行距離の集計基準が同じか
  • 大会やリーグの公式データか
  • シーズン途中か、終了後の最終データか

同じ13kmや16kmでも、90分で記録したのか、延長を含む試合で記録したのかでは意味が変わります。最高記録を見るときほど、試合時間とデータの条件まで確認しておきたいところです。

2026/27 J1チーム別の1試合平均走行距離

Jリーグ公式サイトでは、クラブごとの1試合平均走行距離が公開されています。以下は2026年9月21日時点の2026/27 J1リーグのデータで、シーズン途中の数値です。

Jリーグ公式ではkm単位の整数で表示されています。シーズンが進めば数値や並びは変わるため、最終結果ではない点に注意してください。

クラブ 1試合平均走行距離
水戸ホーリーホック 118km
柏レイソル 118km
東京ヴェルディ 116km
横浜F・マリノス 115km
ヴィッセル神戸 115km
V・ファーレン長崎 115km
アビスパ福岡 114km
FC町田ゼルビア 114km
京都サンガF.C. 114km
浦和レッズ 114km
セレッソ大阪 114km
鹿島アントラーズ 113km
ファジアーノ岡山 113km
FC東京 113km
川崎フロンターレ 113km
ジェフユナイテッド千葉 113km
名古屋グランパス 111km
ガンバ大阪 111km
サンフレッチェ広島 110km
清水エスパルス 109km

出典:Jリーグ公式「2026/27シーズン 1試合平均走行距離」

上位には水戸ホーリーホックと柏レイソルの118km、東京ヴェルディの116kmなどが並びます。ただし、この順位だけを見て「走行距離が長いチームほど強い」「ハイプレスだから距離が長い」と断定することはできません。ボール保持、得点状況、相手の戦い方などでも数字は変わります。

ここで示しているのはクラブ全体の1試合平均走行距離です。Jリーグの選手ページに表示される「総走行距離」は、選手がシーズン中に出場している間の累計距離なので、1試合の距離と混同しないようにしてください。

プレミアリーグの走行距離ランキングと記録

海外トップリーグの具体例として、Premier League公式が公表した2025-26シーズンの最終データを見てみます。ここでは1試合の記録ではなく、シーズンを通した総走行距離に注目します。

満員のスタジアムで激しくボールを追うプレミアリーグをイメージしたサッカーの試合風景

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2025-26シーズンの総走行距離トップ選手

プレミアリーグをイメージした試合でボールを激しく競り合うサッカー選手

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Premier League公式が公表した2025-26シーズンのデータでは、エヴァートンのジェームズ・ガーナー選手が415.46kmを記録し、総走行距離1位となりました。出場時間は3,414分です。

順位 選手 所属 総走行距離 出場時間
1位 ジェームズ・ガーナー エヴァートン 415.46km 3,414分
2位 エリオット・アンダーソン ノッティンガム・フォレスト 411.06km 3,334分
3位 アドリアン・トリュフェール ボーンマス 402.59km 3,380分
4位 モーガン・ロジャーズ アストン・ヴィラ 400.29km 3,285分
5位 イーサン・アンパドゥ リーズ 398.06km 3,123分
6位 ベルナルド・シウバ マンチェスター・シティ 388.85km 3,405分
7位 ジャロッド・ボーウェン ウェストハム 386.85km 3,099分
8位 マイケル・カヨデ ブレントフォード 386.78km 3,264分
9位 ドミニク・ソボスライ リヴァプール 385.79km 3,233分
10位 エンソ・フェルナンデス チェルシー 384.52km 3,121分

出典:Premier League公式「Who has run the furthest in the Premier League this season?」

上位10人のうち7人は、セントラルミッドフィールダーまたは「10番」の役割を担う選手で、残る3人はサイドバック2人とワイドの攻撃選手1人でした。中盤が攻守の両局面へ関わりやすいことや、サイドの選手に長い上下動が求められることと重なる結果です。

ただし、シーズン総走行距離は出場時間の影響を強く受けます。ケガやローテーションで出場時間が短い選手は、1試合あたりの運動量が多くても総距離では上位に入りにくいため、選手同士を比べるときは出場時間やポジションもそろえて見る必要があります。

有名選手の走行距離はどれくらい?

有名選手の具体例を見ると、「たくさん走った選手ほど優れている」とは限らないことが分かりやすくなります。ここでは、UEFAが同じ期間・同じ大会で公表したデータを使います。

メッシ選手は走行距離が少なくても試合を決められる

ロッカールームに掛けられたアルゼンチン代表風のサッカーユニフォーム

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リオネル・メッシ選手は、総走行距離が比較的短くても、得点やチャンスメイクで試合に大きな影響を与えられる選手の代表例です。

UEFAが2017年11月7日に公表した、2017-18シーズンのチャンピオンズリーグ最初の4節終了時点のデータでは、メッシ選手は360分間で29,802mを移動していました。90分で単純換算すると約7.45kmです。

同じ資料では、クリスティアーノ・ロナウド選手が360分間で36,870mを記録しており、90分単純換算では約9.22kmです。

選手 対象 総走行距離 出場時間 90分単純換算
リオネル・メッシ 2017-18 UCL最初の4節 29,802m 360分 約7.45km
クリスティアーノ・ロナウド 2017-18 UCL最初の4節 36,870m 360分 約9.22km

出典:UEFA「Keep on running: UCL distance masters」

大切なのは、これを「メッシ選手はいつも7.45km」「ロナウド選手はいつも9.22km」と一般化しないことです。あくまで2017-18シーズンのチャンピオンズリーグ最初の4試合という特定期間の実測値です。

メッシ選手は、常に高い強度で走り続けるのではなく、低い強度でポジションを調整しながら、必要な場面で急激な方向転換や加速を使います。見るべきなのは走行距離の少なさだけではなく、「どの場面で力を使い、どの場面で次のプレーを準備しているか」です。

動き方の参考:FIFA Training Centre「Using case studies to reveal the reasons “why” various positions exert themselves physically during World Cup matches」

走行距離が長いほど良い選手・良いチームなのか

走行距離は選手やチームの運動量を知る材料になりますが、「多いほど良い」というランキングではありません。ここでは、数字の背景にある戦術やプレーの質との関係を整理します。

走行距離データからチーム戦術が見えてくる

サッカーの試合中にベンチでタブレットの走行距離データを確認する監督とコーチ

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試合中の走行距離データは、チームの戦術を理解する手がかりになります。ただし、「走行距離が多いチームはハイプレス」「少ないチームはポゼッション」と単純に決めつけることはできません。ボールを保持している時間、得点状況、相手の戦い方、フォーメーションなどによっても数値が変わるからです。

高い位置から相手を追い込むチームでは、前線だけでなく中盤と最終ラインも連動して動きます。サイドを広く使うチームでは、サイドバックやウイングの縦方向の移動が増える場合があります。一方で、ボール保持率が高いチームでも、ボールを失った直後に激しく奪い返すなら高強度の動きは増えます。

FIFAの2022ワールドカップ分析でも、総走行距離、高強度走行、スプリント距離などのフィジカル指標と、チームの勝率との間に単純な正の関係は確認されていません。つまり、たくさん走ったこと自体が勝利を保証するわけではありません。

出典:FIFA Training Centre「How do team demands change in relation to various contexts?」

走行距離ランキングだけでは選手の良し悪しを判断できない

背番号9のフォワードがシュートを放ち、背番号1のゴールキーパーが構えるサッカーの試合

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ランキング上位だから、必ずプレーの質も高いとは限りません。遅れて相手を追いかける場面が増えた結果、距離が伸びることもあります。逆に、相手のパスコースを予測し、少ない移動でボールを奪えている選手は、総走行距離が短くなることもあります。

フォワードなら90分間で何km走ったかだけでなく、相手の背後を取るスプリントをどの場面で行い、得点機会や味方のスペース作りにつなげたかが重要です。センターバックなら総距離より、ライン調整やカバー、背後への対応が大切になります。

◆SOOOOO(そー)のワンポイントアドバイス

サッカーを続けてきて感じるのは、走行距離は「多いほどいい」と単純に評価できる数字ではないということです。

何km走ったかだけでなく、ボールを失った直後に攻守を切り替えられているか、味方が前へ出たときにカバーできているかなど、必要な場面で適切に動けているかを見ることが大切です。

走行距離が少なくても、ポジショニングや判断によってチームに貢献している場合があります。数字だけで良し悪しを決めず、プレー内容と合わせて見てみましょう。

何km走ったかだけでなく、「いつ・どの強度で・どの局面で走ったか」を見ることが大切です。総距離は、その選手やチームのプレーを理解するための一つの材料として使うのがよいでしょう。

サッカー選手の走行距離を測定・記録する方法

走行距離の数字を見るときは、「どうやって測ったのか」も確認しておきたいポイントです。サッカーではGNSS(GPSなど)、光学カメラ、LPSなど複数の方法が使われており、測定方式や解析設定によって数値に差が出ることがあります。

サッカー選手の走行距離の測定と記録方法

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走行距離を測定する主な手法とは

クラブハウスでモニターの走行距離データやヒートマップを確認するサッカースタッフ

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サッカー選手の走行距離は、GNSS(GPSなど)機器、スタジアムの光学カメラ、LPSなどを使って測定されています。こうした仕組みは、EPTS(電子的パフォーマンス・トラッキングシステム)と呼ばれます。

GNSS型は、選手が背中などに小型デバイスを装着し、衛星から受信した位置情報をもとに移動距離や速度を記録します。光学カメラ型は、スタジアムに設置された複数のカメラで選手の位置を追跡する方法です。LPSは施設内に設置したアンテナなどを利用して位置を測定します。

サッカーの走行距離を測定するGNSS・GPSトラッカーと専用ベスト

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着用型の機器では、総走行距離だけでなく、速度区分ごとの距離やスプリント、加速・減速などを記録できるものがあります。慣性センサーを組み合わせれば、加速度や方向転換などの情報を取得できる場合もあります。

測定方法 主な特徴 注意点
GNSS(GPSなど) 屋外で使いやすく、練習でも継続計測しやすい スタジアム構造や衛星の受信状態に影響されることがある
光学カメラ 選手が機器を装着せず、全選手を追跡できる カメラ設備と解析環境が必要
LPS 専用施設内でリアルタイム測定しやすい アンテナなどの固定設備が必要
慣性センサー 加速度計やジャイロなどで、加速・減速や姿勢変化などを記録できる 位置情報を直接測るものではない場合がある
試合前のベンチでユニフォームの下にGPSトラッキングベストを着用するサッカー選手

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出典:FIFA「Electronic Performance & Tracking Systems」

測定方式が違えば、同じ選手を同じ試合で測っても数値に差が出ることがあります。また、「高速走行」「スプリント」とする速度基準も大会やサービスによって異なります。別の大会や測定機器のデータを比べるときは、同じ定義で集計された数字かどうかまで確認してください。

サッカー選手の走行距離に関する総まとめ

この記事の重要なポイントをまとめます。

  • 成人男子トップレベルのフィールドプレーヤーは、90分でおおむね10〜12kmが一つの目安
  • 総走行距離は中央MFや守備的MFなど中盤が長くなりやすく、ワイドの選手は高速走行やスプリントの比重が高くなりやすい
  • 通常90分のPremier Leagueでは13.24km、FIFAワールドカップでは延長戦を含む16.7kmなどの公式例がある
  • 試合時間、出場時間、測定方法が異なる記録は単純比較できない
  • 2026/27 J1のクラブ別走行距離はシーズン途中のデータであり、今後変化する
  • 走行距離が長いほど良い選手・良いチームとは限らず、いつ・どの強度で・どの局面で走ったかが重要

サッカーで本当に大切なのは、ただ長い距離を走ることではありません。味方を助ける場所へ動く、相手の選択肢を消す、ボールを失った瞬間に切り替える、ゴール前で一気に加速する。こうした必要な走りを、必要なタイミングで出せるかどうかです。

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