サッカーの戦術とは?攻撃・守備の種類と基本を図解で解説

サッカーの戦術を解説するアイキャッチ画像。グラウンドで指導者が戦術ボードを使い、青と赤のビブスを着た選手たちに攻撃・守備の基本や動き方を説明している様子。
サッカーの試合で青い10番の選手がドリブルで攻撃を仕掛け、白い4番の選手が守備で対応する場面。周囲の味方や相手選手が連動し、ゴール前ではGKが構え、審判がプレーを見守っている。

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こんにちは。サッカー小僧の作り方!運営者のSOOOOO(そー)です。

「サッカーの戦術って何?」「フォーメーションと何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか。ポゼッションやハイプレスなど、言葉を聞いたことはあっても、試合で何をするのかは分かりにくいものです。

サッカーの戦術とは、得点する・失点を防ぐという目的のために、選手が状況を判断し、味方と連携してプレーする考え方や方法です。例えば、中央が混んでいればサイドを使う、味方がボールを奪われたら守備に切り替える、といった動きも戦術の一部です。

この記事では、攻撃・守備・切り替えの代表的な戦術と、選手がなぜその位置に動くのかを、初心者や少年サッカーの保護者にも分かるように解説します。

この記事でわかること
  • サッカーの戦術の意味とフォーメーションとの違い
  • 攻撃・守備・切り替えで使われる代表的な戦術
  • 幅と深さ、チャレンジ&カバーなどの基本原則
  • 小学生の8人制サッカーに応用できる戦術の考え方
目次

サッカーの戦術とは?フォーメーション・戦略との違い

サッカーの試合前、ベンチで日本人コーチが戦術ボードを使い、青いユニフォームの選手たちにフォーメーションや戦い方を説明する様子。背景のピッチには相手チームの選手と審判が見える。

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まずは戦術の意味を押さえ、戦略やフォーメーションとの違いを整理しましょう。言葉を区別すると、試合中の選手の動きが理解しやすくなります。

戦術とは「目的を達成するためのプレーの考え方」

サッカーの主な目的は、相手ゴールに得点することと、自分たちのゴールを守ることです。そのために「どこへ動くか」「誰にパスするか」「いつ相手へ寄せるか」を判断するのが戦術です。

例えば、相手が中央を固めているなら、左右の空いた場所にボールを運んで攻める方法があります。反対に、ボールを奪った直後、相手の守備が整っていなければ、前方のスペースへ素早くパスを出す選択もできます。

戦術はボールを持つ選手だけのものではありません。味方がパスを受けられる位置へ動いたり、守備で仲間の背後をカバーしたりすることも大切な戦術です。同じ選手でも、ボールや相手の位置によって適切な行動は変わります。

戦術・戦略・フォーメーションの違い

サッカーの戦術とフォーメーションの違いを解説する図解。同じ4-4-2でも、前線からプレスをかける戦術と、自陣で守備ブロックを作ってカウンターを狙う戦術では、選手の位置や動きが異なることを比較。

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似た言葉ですが、戦略・戦術・フォーメーションは次のように整理できます。指導理論によって使い方には幅がありますが、初心者はこの違いを覚えると分かりやすいでしょう。

用語 意味 具体例
戦略 試合や大会の目標を達成するための全体的な方針 失点を抑えながら、得意な速攻で得点を狙う
戦術 状況に応じて目的を達成するためのプレー方法や連携 ボールを奪ったら前方の空いた場所へ素早くパスを出す
フォーメーション 選手の基本的な配置や陣形 4-4-2、4-3-3など

例えば、同じ4-4-2でも、前線から積極的にボールを奪いに行くチームと、自陣に下がって守り、カウンターを狙うチームでは戦い方が違います。

つまり、フォーメーションは選手をどう配置するか、戦術はその選手たちがどう戦うかという違いがあります。配置を実際の攻守の動きと結びつけた例は、4-3-2-1フォーメーションの戦術解説でも紹介しています。

個人戦術・グループ戦術・チーム戦術の違い

戦術は、何人で判断・連携するかという視点でも整理できます。

  • 個人戦術:相手との距離を見て、飛び込まずに守る、パスとドリブルを使い分けるなど、個人の判断
  • グループ戦術:2人でワンツーをする、1人が相手へ寄せてもう1人がカバーするなど、近くの味方との連携
  • チーム戦術:全員で前からプレスをかける、守備の陣形を整えるなど、チームで共有する動き

この3つは別々に行われるわけではありません。チームでプレスをかけるときも、各選手が相手への寄せ方を判断し、近くの味方と連携することで成り立ちます。

サッカーの基本戦術一覧|攻撃・守備・切り替え

サッカーの試合は、ボールを持って攻める、ボールを失う、相手がボールを持つ、ボールを奪い返すという4つの局面で整理できます。これは試合の流れの分け方であり、戦術が4種類しかないという意味ではありません。

まずは、それぞれの局面で使われる代表的な戦術と目的を見てみましょう。

局面 代表的な戦術 何を狙うのか
攻撃(ボール保持) ポゼッション、サイド攻撃 パスコースやスペースを作り、得点機会につなげる
守備から攻撃への切り替え(奪った直後) カウンター 相手の守備が整う前のスペースを使う
守備(相手がボール保持) ハイプレス、リトリート、ゾーン守備 ボールを奪う、前進を防ぐ、ゴールを守る
攻撃から守備への切り替え(失った直後) カウンタープレス、素早い帰陣 すぐに奪い返す、または守備の形を整える

攻撃の主な戦術|ポゼッション・カウンター・サイド攻撃

ポゼッションは、味方同士でボールを保持し、パスや動きによって攻撃の機会を作る考え方です。ボールを持つ選手の近くに味方がパスコースを作ると、相手のプレスをかわしやすくなります。ただし、パスをつなぐこと自体がゴールではありません。前進できる場面では、相手の守備を突破する判断も必要です。

特に中盤では、前を向いてパスを出せる位置に入る選手が攻撃の組み立てを支えます。中盤の役割については、ボランチとミッドフィルダーの違いも参考になります。

カウンターは、ボールを奪った直後、相手の守備が整う前に素早く攻める方法です。例えば、自陣でパスを奪った瞬間に前方の味方へパスを送り、空いたスペースを使ってゴールへ向かいます。一方、前に味方が少なく、パスを奪われそうなら、無理に急がずボールを保持する判断も大切です。

サイド攻撃は、ピッチの横幅を使って相手の守備を広げ、攻める場所を作る方法です。例えば右サイドで相手を引きつけ、外側からクロスを上げたり、ゴール前へ低いボールを折り返したりします。サイドを使う目的は、外側から攻めることだけでなく、中央にスペースを生み出すことにもあります。

どの方法が常に優れているというわけではありません。相手の守備の位置や味方の人数を見て、攻撃の方法を選びます。

守備の主な戦術|ハイプレス・リトリート・ゾーン守備

ハイプレスは、相手陣内の高い位置からボールを奪いに行く守備です。例えば、相手のゴールキーパーやディフェンダーがパスをつなごうとしたとき、前線の選手が寄せてパスコースを制限します。そのとき後方の味方も前へ押し上げなければ、選手間に大きな隙間ができ、プレスをかわされやすくなります。また、最終ラインの背後にスペースができる点にも注意が必要です。

リトリートは、自陣側へ戻って守備の位置を整えることです。選手間の距離を保ち、中央やゴール前の危険な場所を守る並びを「守備ブロック」と呼びます。すぐに奪いに行くよりも、相手の前進を防いで攻撃を遅らせたい場面に向いています。ただし、下がりすぎると相手にボールを運ばれやすくなるため、どこで寄せるかを共有する必要があります。

守る相手の捉え方にも違いがあります。ゾーン守備は主に担当する場所を基準に相手へ対応する方法、マンツーマンは主に特定の選手を基準に対応する方法です。ゾーン守備では選手間の受け渡しが曖昧になると相手を自由にしやすく、マンツーマンでは相手の動きにつられて守備のスペースが空くことがあります。

実際には場所を守りながら近くの相手を厳しくマークするなど、両方の考え方を組み合わせる場合もあります。

攻守の切り替え|ボールを奪った直後と失った直後

サッカーでは、ボールを奪った直後と、奪われた直後の判断が重要です。相手も味方もまだ位置を整えられていないことが多く、その瞬間の動きが決定機や失点につながるためです。

奪った直後(守備から攻撃への切り替え)は、前方のスペースや味方の位置を確認します。相手の背後が空いていれば素早く前進し、難しければ安全なパスで攻撃を組み立て直します。

失った直後(攻撃から守備への切り替え)は、まず相手に自由な前進をさせないことが大切です。近くの選手が連動してすぐに奪い返す方法を「カウンタープレス」といいます。ただし、相手がすでに前を向いていて味方の人数が足りない場合は、無理に全員で追うよりも、ゴール側へ戻って守備を整える方がよいこともあります。

つまり、切り替えで大切なのは「いつも全力で前へ走る」ことではなく、奪った・奪われた瞬間に、相手と味方の状況を見て行動を切り替えることです。

攻撃の基本原則|幅と深さ・味方との連携

攻撃では、ボールを持つ選手だけでなく、周りの味方の立ち位置や動きが重要です。基本となる「幅と深さ」と、複数人でパスをつなぐ方法を説明します。

幅と深さを使ってスペースを作る

サッカーの攻撃戦術「幅と深さ」の使い方を比較した図解。幅は左右に広がって相手守備を広げ、スペースやパスコースを作る動き。深さは前線のFWと後方のMFが前後に位置を取り、前進と後方サポートの選択肢を作る動きを示している。

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幅とは、ピッチの左右を広く使い、相手の守備を横に広げる考え方です。例えば、味方が中央に集まっていると相手も中央に集まり、パスを通す場所が少なくなります。そこでサイドの味方が外側に位置を取ると、相手の選手が横へ動き、中央やサイドの間にスペースが生まれます。

ただし、幅を取るとは、必ずタッチライン際に立つことではありません。ボールや相手の位置に合わせて、パスを受けやすく、相手を動かせる横方向の距離を確保することがポイントです。サイドバックが攻撃参加して幅を作る動きは、サイドバックの役割・動き方でも解説しています。

深さとは、前後方向に選手が位置を取り、パスや前進の選択肢を作る考え方です。前方へ走って相手の背後を狙う選手がいれば、相手の守備ラインを下げられる場合があります。一方、ボールを持つ味方の少し後ろでパスを受けられる位置を取ることも、攻撃を続けるための深さです。

例えば、サイドで味方が相手に囲まれたとき、後方にサポートする選手がいれば、いったんボールを戻して反対側へ攻撃を展開できます。幅は左右、深さは前後に選択肢を作り、相手に守る場所を絞らせないための基本です。

日本サッカー協会(JFA)の「プレーの原則」に関する資料でも、「幅&深さ」は攻撃を継続し、突破の可能性を高める考え方として整理されています。

パス&ゴー・3人目の動きで味方と連動する

パス&ゴーは、パスを出した選手がその場に止まらず、次にボールを受けられる場所へ動くことです。例えば、味方へ横パスを出した選手が前方へ走ると、パスを受けた味方に「前へ出す」「別の味方へつなぐ」といった選択肢が増えます。

3人目の動きは、パスを出す選手と受ける選手だけでなく、もう1人が次のパスを受ける位置へ動く連携です。例えば、AがBへパスを出す間にCが前方の空いた場所へ走り、BがCへつなぐといったプレーです。

大切なのは、ボールを持っていない選手が、次に何が起こるかを考えて動くことです。前線では、相手の守備と中盤の間に立ってパスを受ける選手も攻撃を助けます。こうした役割については、サッカーのシャドーというポジションの解説も参考になります。

守備の基本原則|チャレンジ&カバー・守備ブロック

守備では、ボールを持つ相手へ対応する選手と、その周りを助ける選手の協力が欠かせません。1人で奪うことだけでなく、相手の攻撃を遅らせ、危険な場所を守る動きも重要です。

チャレンジ&カバーで相手を止める

サッカーの守備戦術「チャレンジ&カバー」を解説する図解。青い①の選手が赤い相手ボール保持者に寄せて前進を制限し、青い②の選手が斜め後方・中央寄りでカバーする位置関係と、2人で連携して守る基本を示している。

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チャレンジ&カバーは、1人目がボールを持つ相手に対応し、2人目がその背後や周囲の危険な場所を守る連携です。

例えば、相手が右サイドをドリブルで攻めてきた場面を考えてみましょう。1人目の守備者は相手との距離を詰め、簡単に突破されないように対応します。2人目は少し内側や後方で、相手が抜けてきた場合や中央へパスを出した場合に備えます。

1人目がむやみにボールへ飛び込むと、簡単にかわされ、2人目まで不利な状況になることがあります。まず前進を遅らせ、その間に味方が戻って守備を整えることも立派な守備です。

ボールを奪う能力だけでなく、相手との距離の取り方や味方との協力も守備の大切な要素です。守備に必要な考え方は、ディフェンスを任せられる子の特徴でも紹介しています。

コンパクトに守り、周囲と連動する

コンパクトに守るとは、選手同士が離れすぎず、特に相手に使われたくない中央やゴール前のスペースを狭くすることです。1人だけが相手を追いかけても、ほかの選手が離れたままでは、その間をパスで通されやすくなります。

例えば、相手が右サイドへパスを出したとき、近くの守備者が寄せるだけでなく、中央の味方も少し右へ動いてパスコースを狭めます。ボールの位置に合わせて周りの選手も横へずれる動きを「スライド」と呼びます。

ゾーン守備や守備ブロックでも、このような選手間の距離と連動が基本になります。ただし、全員がボールへ寄りすぎると反対側が空くため、逆サイドの相手やゴール前の危険な場所にも注意が必要です。

小学生の8人制サッカーでは戦術をどう考える?

小学生の8人制サッカーの試合風景。青い10番の選手がドリブルで攻撃を仕掛け、白い6番の選手が守備で対応。周囲の選手が攻守に連動し、ゴール前にはGK、左側には審判が見える。

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小学生の8人制サッカーでも、11人制と共通する攻撃・守備の原則を学べます。難しい作戦名よりも、今の状況を見て何をすればよいかを理解することが出発点です。

8人制でも共通する攻撃と守備の基本

8人制では、少ない人数で攻撃も守備も行うため、味方との距離や連携が分かりやすく表れます。

  • 攻撃:味方が中央に集まりすぎず、横に広がってパスコースを作る
  • サポート:ボールを持つ味方の前・横・後ろに、次のパスを受けられる選手が動く
  • 守備:1人目が相手へ対応し、2人目が後ろや内側をカバーする
  • 切り替え:ボールを奪われたら、近くの相手や自分たちのゴールの位置を見て守備へ切り替える

例えば3-3-1の配置でも、サイドの選手が幅を取る、中央の選手が味方を助ける、後方の選手が守備をカバーするといった判断が必要です。配置そのものを覚えるだけでは、相手の動きに対応できません。

8人制で使われる配置について詳しく知りたい方は、8人制サッカーのフォーメーション5選もご覧ください。

ポジションを固定しすぎず判断力を育てる

戦術を学ぶことは、決められた動きを機械的に繰り返すことではありません。「味方が囲まれていたら近づいて助ける」「相手が中央に集まっていたら外側を使う」というように、状況を見て判断することが大切です。

育成年代では、複数のポジションを経験することで、攻撃する側と守る側の両方の視点を学ぶ機会にもなります。例えば、普段は前線でプレーする子が後方を経験すると、守備者がどのような場面で困るのかを考えるきっかけになります。

もちろん、年齢や理解度に合った戦術指導は役立ちます。ただし、動き方を細かく指示しすぎて、子どもが自分で見て、考え、挑戦する機会を減らさないことも大切です。

サッカーの戦術に関するよくある質問

戦術を初めて学ぶときに迷いやすい点を、4つの質問にまとめました。

Q1. サッカーの戦術は何種類ありますか?

A. 戦術の種類に世界共通の決まった数はありません。攻撃・守備・切り替えなどの局面で整理でき、ポゼッション、カウンター、ハイプレスなど、目的に応じたさまざまな方法があります。

Q2. サッカーの戦術とフォーメーションは何が違いますか?

A. フォーメーションは選手の基本的な配置、戦術は得点や失点防止のための具体的な動きや連携です。同じ4-4-2でも、前から奪いに行くか、自陣で守るかによって戦い方は変わります。

Q3. 小学生でもサッカーの戦術を覚える必要がありますか?

A. はい。味方を助ける位置取りや守備のカバーなど、基本的な考え方を学ぶ意義があります。ただし、複雑な動きを暗記するより、相手や味方の位置を見て自分で判断することが大切です。

Q4. サッカー初心者が最初に覚えるべき戦術は何ですか?

A. まずは「攻撃では味方を助け、空いたスペースを使う」「守備では相手に対応し、味方をカバーする」「ボールを失ったら守備へ切り替える」という3つの基本を意識するとよいでしょう。

まとめ|サッカーの戦術は攻撃・守備・切り替えの考え方

サッカーの戦術とは、得点する・失点を防ぐという目的に向けて、選手が状況に応じて判断し、味方と連携する考え方や方法です。戦術はプレーの方法、フォーメーションは選手の基本的な配置であり、同じ配置でも戦い方は変わります。

攻撃ではポゼッションやカウンターなどを使い分け、守備ではプレスやカバーで相手の前進を防ぎます。そして、ボールを奪った直後・失った直後には、素早い切り替えが求められます。

最初に身につけたいのは、幅と深さを使って味方を助けること、チャレンジ&カバーで協力して守ること、状況を見て次のプレーを考えることです。小学生の8人制でも、この基本を意識すると、選手がなぜそこへ動くのかが少しずつ分かるようになります。

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